海をのぞむ製材所
奥能登国際芸術祭2020+ 出展作品
Noto Aemono Project
Noto Aemono Project
Project Team
Noto Aemono Projectは、海沿いに建つ一軒の製材所に魅せらた、沖縄・東京・珠洲に住むデザイナーと職人が手を組み結成されたプロジェクトチーム。
Sawmill Overlooking the Ocean
Concept
珠洲を訪れた折、海岸沿いで車を走らせていたときに目に留まった、一軒の製材所。建物の背景は、海。海を背に佇む製材所の風景が深く心に残った。
数年後、縁あって、その製材所を営む新出さんと知り合うことになった。そして伺った、新出製材所の歴史。かつては地域の森で育まれた木を建築用材として街へ届けていたこと。昨今の建築サイクル短縮化の影響で、地域の木材が使われることが減り、街や人々との繋がりが薄らいでいること。珠洲の木が使われなければ、山は荒れ、山に繋がる、川、海、里山の豊かさが損なわれること。
そこで、私たちは、ここであらためて製材所を拠点とする地域との繋がりを見出すために、ここで製材された木を用いて家具を製作し、発売することとした。デザインのモチーフとしては、珠洲の街並みを印象付けている家々の外壁の「下見板」を参照した。当たり前のように用いられてきた下見板のある風景に、外から訪れる者は新鮮な印象を覚えるように、これから作っていく家具も、珠洲の景色に馴染みつつ、そこに某かの新鮮な印象が感じられる存在になることを願っている。
- Noto Aemono Project -
プロジェクトリーダー / 神 梓(SOLO)
空間デザイン / 大河原 慎史(SOLO)
家具デザイン / 真喜志 奈美(LUFT)
製材 / 新出 利幸( 新出製材所 )
家具製作 / 辻口 洋史(Suzu Woodworking Studio)
映像制作 / 今井 豊(Suzutama Creative Factory)
テキスト / 桶田千夏子(LUFT)
空間デザイン / 村岡侑季(SOLO)
製材・原木配置 / 新出幸雄・恵美子(新出製材所)
おむすび / 大倉千枝子
作品解説 / 鳥居由佳